書籍紹介

【読書メモ】講演録 若者よ、アジアのウミガメとなれ/加藤順彦

Amazonのほしいものリストを眺めていたら、Kindle版が86%OFF(2100円→300円)になっていたので買ってみました。

ビジネス書として見ると内容が薄いですが、読み物として見るととてもおもしろい1冊です。

気になった点などをメモしておきます。

スポイルされないためにはウミガメになるしかない!

彼らは中国でウミガメ族と呼ばれていました。中国ではハイグイと発音します。ハイグイというのは「海に帰る」と書きます。「海の亀」と書くウミガメも同じオトなんです。かけ言葉ですね。そう、アメリカで起業し、中国に凱旋する人たちを、中国では尊敬の意を込めてハイグイといっていました。
via 講演録 若者よ、アジアのウミガメとなれ

海外で起業し、海外で名をあげ、自国に凱旋する人々を「ウミガメ」としています。本書のタイトルで「ウミガメになれ」と出ているのはこういうことです。

日本国内で名をあげようとすると、出る杭を叩き潰す風潮がある、だから「ウミガメ」となって、打つことができない飛び出た杭になれ、ということでした。

なお、「ウミガメ」例としては、百度創業者のロビン・リーさん、アリババ創業者のジャック・マーさんなどが挙げられていました。

日本国内で名をあげることの苦労と限界については、著者の加藤さんの体験談から大変さがうかがえます。

突然のルール変更によって会社が倒産

著者の加藤さん達は、大学時代にダイヤルQ2のビジネスを立ち上げ、その会社はダイヤルQ2の市場と共に急成長します。

しかし、NTTがダイヤルQ2のコンテンツプロバイダーに課した「突然のルール変更」により、時代の寵児だったはずの会社はあっけなく潰れます。

他人が定めたルールの上で商売をしている限りは、そのルールが変更されることによっていきなり市場から退場させられる危険があります。

だからこそ、起業をするならルールのないところで起業するべきだし、できれば自分たちがルールを作る側に立つべきです。

これは私も会社で働いていて感じるところです。新製品を出す際、その新製品の良さが既存の評価手法では評価できない場合があります。

そういったとき、自分たちが確立した評価手法をJISやISOといった日本や世界の規格にしてしまうことで、市場を独占できる可能性があります。

苦労はありますが、新しいスタンダードを生み出すことができればとてつもなく強いというのは、ベンチャーでも会社員でも同じですね。

成長産業には成長の限界があることに気づく

「今度のお客さんは前金で450万払うから、広告を出させてください」と言ったら、要するに「そこは電通が買うということが20年前から決まっている」と、言われちゃったんですね。
(中略)
「あ、お金でかいけつできないことがあるんだな。いやほとんどそうなんだ」と、偉いとされている起業が仕切っている世界があるんだなということがわかったんです。ベンチャーの身分ではちゃぶ台ひっくり返して大騒ぎしても、なんの意味も、影響力もない業界だ、というのがこの雑誌広告業界なんだと気づいたわけです。
via 講演録 若者よ、アジアのウミガメとなれ

ダイヤルQ2のビジネスの後、広告業界に飛び込んだ加藤さんでしたが、大手がすでに活躍している分野では、成長産業であってもベンチャーの成長の限界があることを思い知らされたとのことです。

20年先まで決まっている、となるとさすがにエグいですね。確かにこれでは限界がありますし、やる気もそがれると思います。

こういった事情は業界ごとに違うのでしょうが、だからこそ起業する前に、その市場はすでに大手によって限界をつくられていないか?を確認することが大切なんでしょうね。

会社で商品開発を行なう際にも事前の市場調査は欠かせませんが、それに通じる部分もありました。

大手が参入できない市場こそがベンチャーの活躍の場

グレイゾーンこそ、守るものが少ないベンチャーの聖域。

社会的評価が定まるまで大手はレピュテーションリスクを恐れて参入してこない。
via 講演録 若者よ、アジアのウミガメとなれ
※リンクはHamaによるもの

これは会社に所属しているとよくわかります。「得体のしれないもの」に手を出すことを会社は怖れます。守るものがあるからです。

大手が参入してこないということは、先ほどもありましたように、ルールを作られる心配がありません。それどころか自分たちがルールを作る側に立つチャンスです。

これから起業し、成長を望む人たちであれば、確かにそういった市場に飛び込んでいくべきなんでしょうね。

総評

記事の冒頭でも述べましたが、ビジネス書としては薄いですが、読み物としてはおもしろいです。

大学生や、これから起業してみたいと思っている20代の方でしたらおすすめの1冊ですよ!

今ならKindle版が2100円→300円に値下げされていますので、気になった方はチェックしてみてください。(2013/09/24現在)

記事を読んでいただき、ありがとうございました!

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